Wood Stove

薪ストーブ

メンテナンスについて

灯油ストーブと違って、木質燃料はどうしても燃焼後の灰処理、そして排気経路の煤除去など定期的なお手入れが必要です。薪ストーブは、ペレットストーブと比べるとメンテナンスすべき点が多く、しっかりと行う必要があります。

毎日

毎日
現代売られている欧米の薪ストーブには排ガス規制があり、完全燃焼をめざして様々な工夫がされておりますので、完全に乾燥した薪を高温で焚けば、灰も極小、煤やガラスの汚れも最小になります。 しかし多くの場合、ユーザー様が用意される薪の乾燥度合い、焚き方等の条件でメンテナンス頻度が変わってきます。もし乾燥不十分な薪を焚けば毎日ガラス窓は汚れますので、毎日ガラス掃除が必要です。軽微な汚れは、濡れ雑巾に炉内の灰をつけて、磨けば、簡単に煤が拭き取れます。取れないとしたら、相当未乾燥の薪を使われている、という診断ができます。また、燃焼しきれなかった焼け木杭が大量に出ます。ただし、良い焚き方をすれば毎日やることはありません。

5日〜2週間

5日〜2週間
毎日それなりの時間燃焼すれば、炉内に灰が溜まっていきます。ただこれはアッシュベッドといって、熾火になった薪を長く火持ちを伸ばす役割があるので、すべて浚わない方が良いのです。ストーブの蓄熱性を伸ばすためには、かえって適量の灰が燃焼室に残っていたほうが都合が良い、ということです。とは言っても扉から溢れてしまっては掃除が大変です。炉内の灰をスコップで浚う、あるいは灰受けトレイに落として、その灰を捨てる、という管理が必要になります。このくらいの頻度で定期的に炉内の灰掃除が必要です。

シーズンオフ

シーズンオフ
どんな高性能のストーブと煙突システムを設置しても、煙突トップからの排煙は出た途端に外気で冷やされ、煙突トップに付着しますので、煙突掃除は年一回は必須です。 未乾燥の薪を使っている、煙突システムが貧弱である、高温燃焼させずにとろ火焚きしている等々の使い方の問題で、ひとシーズン持たずに煙突掃除が必要になることも珍しくありません。ただ煙突が詰まるだけでなく、詰まった物質にタール分が多いと動脈硬化のように煙突内部に付着していき、ある時にそれに着火しようものなら、煙突から火炎放射機のように烈火が噴出す「煙道火災」になります。これで家を消失してしまわれた方も少なくないのです。 当社では、排煙を冷やさず排出する、また火災につながるリスクが少ない「二重煙突」が標準品で、安いがそうした安全性の担保がないシングル煙突での施工はお断りしています。そうしたシステムを設置し、乾燥薪をしっかり焚けば、二重煙突部分のススは極小で済みます。それでも煙突トップの掃除は毎年必須です。 新築の場合、煙突掃除がしやすい設計にしておくことが、長い目で見れば、相当なコストダウンにつながります。最初の設計段階で私どもに相談して頂ければ、そうした手間や危険性の低減も含めてより良い設計への変更をアドバイスできますが、出来てから、建築が始まってしまってからの来訪は、手遅れになることが普通です(大抵の工務店さんにはそうした薪ストーブ設置のノウハウがありません)。新築時に予算が合わず設置できなくても、いつかは導入したいと思っている方は、ぜひ設計の段階で相談してください。それがコストダウン、危険性の低下につながります。 加えて、炉内が鉄のむき出しになる薪ストーブは夏場の湿気で、内部が錆びないような対策も必要ですし、機密ロープや二次燃焼(触媒)システムの定期的な交換が必要な機種もあり、2〜5年でそうしたメンテナンスコストが発生します。そうした消耗品の取り替え、チェックもふくめて一年一回の点検は必須となります。 当社では、自社施工物件に関しては、責任を持って点検・清掃を行います。料金は、危険を伴う屋根勾配など、難易度に応じて設定しております。